新型コロナウイルス感染症の呼称
2020年の大テーマが、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)と誰が予想したでしょうか
僕は年始にメディアが作る「今年の10大ニュース予想」という記事が好きです。
少なくとも僕の読んだ記事の中には「感染症」を10大ニュースとして予想したものは、ありませんでした。
12月には既に中国で新型コロナウイルスによる感染が確認されていたにも関らず、です。
さて、世界中を賑わせている新型コロナウイルスについて、いくつかのトピックを数回に分けて、まとめていきます。
今回は、新型コロナウイルス自体についてです。
分かっています、世界中の人がウイルス自体ではなく
- 自分が新型コロナウイルスに罹らないか
- 罹ったら治るのか
- 自粛はいつ終わるのか
に興味があることは!
しかし、まずは基礎的なところから簡単にまとめたいと思います。
今回は世の中に飛び交う新型コロナウイルス関連の呼称についてです。
「新型コロナウイルス」
日本語で最もメジャーな呼び名が「新型コロナウイルス」です。
新型ということは、もちろん旧型もあります。
というか、ウイルスの分類に
「ニドウイルス目 ― コロナウイルス亜科 ― コロナウイルス科」
という分類があります。
この分類の中で、これまで発見されていなかったコロナウイルスということで“新型”と呼ばれています。
コロナウイルス科の共通の特徴として、王冠のような特徴を持ちます。
(コロナはギリシア語で、王冠という意味です。)
したがって、もちろん新型コロナウイルスも王冠の形をしているとされます。
SAR-CoV-2
専門的な記事には、「SAR-CoV-2」と呼んでいるものもあります。
SARS-CoV-2は「Sever Acute Respiratory Syndrome Corona Virus 2」の略称です。
SARS-CoV-2は、ウイルス学分野で主に用いられているようです。
SARS-CoV-2は、ヒトに病原性を持つコロナウイルスとして7番目に発見されたものです。
名前に少し医学的または症状を示す要素が入っています。
つまり、
とわかります(実際には呼吸器症状を呈するコロナは他にもありますが…)。
ちなみに、1番目に位置するSARS-CoVは2003年に中国で流行り、当時SARS(サーズ)と呼ばれた感染症です。
Covid-19
最後に「Covid-19」という呼び名です。
こちらは、実はウイルスの名前を表しているのではありません。
「Corona Virus Disease 2019」の略称で、病気の名前を表しています。
Covid-19はWHOが名付けた世界的な正式名称です。
「2019」は、もともと2019年に発生したことに由来します。
早々にCovid-19と疾患名を統一したことは、実は隠れた大きな功績だと思っています。
意外と統一名称がないのは、現場の混乱を招くものです。
ちなみに、日本語では「新型コロナウイルス感染症」が正式名称になっています。
実際に厚生労働省のHPでも「新型コロナウイルス感染症」と使われています。
肺炎症状ばかり注目されますが、それ以外の症状も多いので「〜感染症」としているのだと思います。