診断・治療「ガイドライン」の構成
ガイドラインの読み方の前に、ガイドラインの構成についてお話しします。
闇雲に読むより全体像を把握することが重要(なときも)あります。
「ガイドライン」には、具体的に何が記載されているのでしょうか?
先の記事で「プロが作っている」と書きましたが、
「そうは言ってもねぇ」
と思っている方もいると思います。
まずは情報量についてです。
情報量は、その辺に売っている本より、情報の厚みがあり、コンパクトにまとめられています。
例えば、日本人で最も有名な病気の1つ
「アトピー性皮膚炎」
のガイドラインをみてみましょう。
アトピー性皮膚炎は、2016年に”日本皮膚科学会”から最新版が出ているようです。
(無料公開)
構成としては、下に書いたような形です。
- 執筆者:専門家の先生達の一覧
- 定義:アトピー性皮膚炎とは?
- 病態:症状は?
- 経過と予後:どれくらい長引くの?
- 診断:先生たちは何を基準に病気を決めているの?
- 治療:どの症状にどういう治療をしたら良いの?治療の推奨度や根拠は?
どのガイドラインも大まかに言えば、上に書いたような構成になっています。
このように体系立てられた最新情報が無料で公開されるのは素晴らしいことです。
(有料の場合もあります。)
ちなみに……
まだ解明されていない病気の場合は、ガイドラインにも情報が多くありません。
その点は残念ですが、ガイドラインでよくわっていない以上のことは、素人レベルでは、まず理解できません。
(日本語や英語の原著論文を読むのは、素人には手間がかかりすぎます。)
かといって、本屋で、本当か嘘かわからない本を買うより、マシです。
まずは、ガイドラインを探してみましょう。