健康を硬派に考える(仮)

薬剤師免許・医学博士号をもち、製薬会社への勤務経験もあるアサカワイッペイが健康に対して、真剣に考えるブログ

風邪をひいてしまった -生物と無生物のあいだ-

 

今週、うっかり風邪をひいてしまいました。

仕事の忙しさ・忘年会シーズンと相まって、ブログ更新もおざなりに…

体のケアは、しっかりしないといけませんね。

 

ところで、「風邪をひく」とは、どういう状態かご存知でしょうか?

1番身近なのに、意外と定義づけられていません。

ある意味、概念です。

そういえば、学生時代(薬学部)も風邪について、詳細な授業は受けてないような…

(僕の記憶の欠落か、はたまた授業をサボっていた可能性もありますが。)

 

風邪とは…

症状

風邪の症状は、特に細かい解説は不要と思います。

人により、症状の強弱はありますが、

  • 喉の痛み・せき
  • 鼻水・鼻づまり・たん
  • 頭痛
  • 発熱・倦怠感

あたりが思い浮かびますね。

 

原因

風邪の原因は、ウイルス感染です。

ウイルスには、様々な種類があります。

その中でも、ラテノウイルスやコロナウイルスが原因になることが多いです。

 

感染経路

感染経路で、空気感染や接触感染があります。

その辺をフラフラしているウイルスが、喉に張り付きます。

張り付いたウイルスが、喉の粘膜内に侵入して、増殖し、症状を引き起こします。

予防するには、ウイルスと接触しないか、接触後に速やかに排除するしかありません。

(治療・予防については長くなったので別記事を作成します。)

 

ちなみに、ウイルスを吸い込み、体内に侵入するまで約15分かかります(こちら)。

したがって、水を15分に1回飲み、喉を洗い流せば、理論上は風邪をひきません。

(理論上は…でも、少なくとも睡眠中は不可能ですね。)

 

ところでウイルス感染とは…

ウイルスの話をしていると、細菌の話とゴチャ混ぜになっている方がいます。

医療関係者でなければ、区別は不要かもですが、語っておきたいトピックスです。

 

ウイルスと細菌

ウイルスと合わせて語られる概念として、”細菌”があります。

何が違うのでしょうか?

  • ウイルスはDNAやRNAでのみ構成されており、自己複製できない
  • 細菌はDNAやRNAを含み、細胞としての構造をもち、自己複製できる

もっと分かりやすく言うと、以下の通りです。

  • ウイルスは生物ではない(※)
  • 細菌は生物 

 

細菌とウイルス -生物と無生物のあいだ-

DNAやRNAは、一般的に「生物の設計図」と言われています。

したがって、何となく大事なイメージを持っていると思います。

たしかに大事です。

 

しかし、DNAやRNAは生物には必要だけど、それだけでは生命活動は行えません。

DNAやRNAのそれ自体は、その辺の糸くずと変わりません。

DNAやRNAに一定の環境が与えられて生物になるのです。

 

DNAやRNAのみ構成されているウイルスが意志を持っているとは思いません。

しかし、ウイルスは自己を複製するため、ヒトや生物に寄生 (?)するしかないのです。

その結果、僕たちは不快感を感じ、風邪を含む様々な症状に悩まされるのです。

 

ちなみに、ウイルスは生物ではない (※)と記載しました。

ウイルスが、生物か無生物かは、意見が分かれるところで、議論は思想の域です。

もしご興味がある方は、以下の本が良いかと思います。

(僕が学生時代にヒットした本です)

 

 

 

にほんブログ村 健康ブログへ
にほんブログ村